近自然登山道工法

合同会社 北海道山岳整備

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上記の事柄が、最低限の知識・技術ですが、ある程度身についてくると様々な浸食箇所に応用できるようになります。 この工法は、自然の中の法則を現場に当てはめることが重要なので、自然が作り出した景観の中から基本形を見つけることができると、そのまま現場に応用することができます。そうなると様々なバリエーションができ、周囲の景観になじんだ施工になっていきます。                                                         また、これまでは河川の工法をそのまま登山道に応用していましたが、登山者への配慮不足(歩きにくさによる植物帯への踏み込み)や排水対策(排水箇所が少なく常に道に水が流れる)などに課題点が出てきたので、それらを解決し登山道に合わせた近自然工法に変化しつつあります。     
・浸食の原因           
・浸食の規模           
・植生と土壌 
・放置した場合の予測
ー浸食状態の把握ー
 近自然登山道工法の施工前調査

近自然登山道工法は、様々な浸食に対応するため現場の詳しい観察が必須になります。           工法のバリエーションや景観との調和、登山者の視点など、見るべきポイントは多数あります。

階段工

落差工と同じくよく使われる方法で、土留め効果も高い。                   
ただし、強度を確保し変化のある浸食状況に対応するには施工の技術が必要になる。

水路化した登山道には、石や木材などで落差工を作り流水の勢いを弱める。                   よく使われる整備方法だが、石の組み方や配置にポイントがある。                                                   

落差工
(床固め)


浸食原因の判断
(浸食メカニズムを知る)

登山道の浸食原因を理解することが必要。                             登山者の踏圧・水流・凍結融解現象などいろいろな要因が組み合わさっている。       さらに、浸食の始・終点や今後の予測なども考える。


施工の難しさを軽減するために
業 務 内 容      ■整備技術の指導  ■登山道補修  ■登山道調査
水の性質を利用して、木や石の配置により流水を登山道外へ排水させる工法。     
的確な場所に正しい施工ができると、排水効果が高く大きな効果がある。

導流水制工


この他にも、施工後の維持管理業務や整備方法の啓蒙など、登山道や近自然登山道工法にかかわるさまざまな業務を行っています。
・具体的な施工個所・工法を決める        ・整備材料の調達方法を決める 
・施工時間、人工を予測する
・原因の解決方法を決める         ・整備材料等をふまえ、どのような形に回復
 させるのかを定める            
ー施工目標の設定ー
登山道調査など
近自然登山道工法は整備材料も現場に合わせることを基本としています。浸食現場に石材が多ければ石組工で、樹林帯であれば木組工にする。という形で、できるだけ現地の環境に近づけるように配慮しています。
石や木、土嚢などとの併用施工も可能です。
石材は、チェーンブロックを使い1t程度の大きさまで使用することができます。
近自然登山道工法による石組・木組などでの登山道補修作業

設計
地形の観察。どこにどのような施工をすれば水流を弱め、いなすことができるか。       使用できる石材、木材量の割り出し。施工量の決定。                       登山道としての機能や、周囲の景観と調和するかなどの判断。 

登山道補修

維持補修

施工後の検証。                                               設計時とのずれを把握し、水の流れ、登山者の動きに合わせて手直しをする。         経年変化の記録。

整備技術の指導
近自然工法による登山道整備は、従来の登山者の歩き易さを優先した工法に比べ、理論・実技ともに多くの知識と確かな技術が必要です。現状ではそれらを持ち合わせている人は非常に少なく、施工現場を見ても不完全なものが多くあります。また、それらの施工の不備を指摘できる技術者もほとんどいません。
北海道山岳整備では、整備技術の指導により技術者の育成と一般への啓蒙などの業務をしています。
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 経年変化調査

落差工の高さを上げ小さな滝壺を作り出し、流水の勢いを弱める方法。                      滝壺(プール)に落ちた水は止水状態になり水勢が緩和される。               

落差工
(ステップ&プール工)


これらの技術は簡単に覚えられることではありませんが、正しい手順を身につけることにより難しさは軽減されます。   現在、基礎技術の一部をマニュアル化し、それを用いた指導を行っています。                        また、この工法(とくに石組工)は、一度施工すると数十年あるいはそれ以上残るものなので正しい技術を覚える必要があります。中途半端な施工では、かえって浸食を加速させることがあるので十分に気をつけなければなりません。

この工法は従来工法とは違い施工直後が完成ではありません。施工後、徐々に周囲の自然と調和してはじめて完成となります。ですから、細かい補修も含め施工後の経年変化を調べることは非常に重要になります。
近自然登山道工法の施工にあたっては、不十分な施工や無駄な施工を少しでも減らすために詳細な状況調査が必要になります。北海道山岳整備では浸食状態の見極めから、どのような施工が可能かなど、近自然工法の視点での具体的な提言が可能です。

土木の知識

近自然工法の原則。水の流れの法則。石組の基礎。          石材、木材を使用するときの注意点。

ー施工手段の決定ー
施工
石材、木材等の使用材料の特性を理解する。                             道具の使い方(とくに石組は古式の伝統技能が必要)。基本の手順と動作の徹底。       メンテナンスの方法。安全管理。
近自然登山道工法の必要な知識・技術