メディア旭川 連載記事
世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』
第148杯「東京散歩」
2年続けて、心臓の手術をしました。心房細動の症状は治まりましたが、今度は、脈は規則正しいが、脈拍数が多くなる、心房粗動の症状が出るようになり、今年、もう1回手術する予定です。健康に自信がなくなり、できるうちに、やりたいことをやっておきたいという気持ちになっており、仕事で東京に行った際、1日余計に泊まり、行きたかった場所、もう一度行きたい場所を訪ねたり、知人にしばらくぶりで会ったりしています。酒も昼から飲んで良いことにしています。
司法浪人の最後に西早稲田に住んだことがあり、当時、よく行った広島風お好み焼きの「坂(ばん)」という店に27年ぶりに行ってきました。店主が年を取り、店舗が古くなったこと以外は当時のままでした。値段が安く、値上げをしていないことには驚きました。その後、当時住んでいたアパートの近くの都電荒川線の面影橋という駅から、都電と都バスを使って、吉原大門まで移動しました。土手の伊勢屋の天ぷらか、老舗居酒屋の丸千葉で一杯やろうと思ったからです。伊勢屋は、行列必至で、今回も入店できませんでした。丸千葉は初訪問です。14時開店であり、14時過ぎに行けば問題なく入れると思っていましたが、既に予約で満席でした。予約の客が来るまでという条件でテーブル席に入れてもらいました。通し料なし、安い、量が多い。卵焼きは砂糖、塩、醤油から味付けを選べます。家族経営の理想的な居酒屋です。
散歩で、重宝しているのがそば屋です。1人で入り、昼から酒を飲むことが当たり前にできるからです。砂場系で最古の南千住の砂場総本家とその暖簾分けの日本橋の室町砂場に行ってきました。室町砂場は、天もり、天ざるの元祖とされており、海老を5尾ほど使った天ぷらを温かいつゆに入れ、冷たいそばをつゆにつけて食べる。もりは二八そば、ざるは更科そば。これに対し、砂場総本家は、もりは二八そば、ざるは、もりに海苔を散らしたもの。天ざるは、ざるそばに天ぷら盛り合わせがついてきます。天ぷらそばは、かけそばに大きい海老天が入ったもの。総本家の方が安価で量も多い。砂場系では天ぷらに定評があるので、天ぷらを肴にして、まず、ビールを飲むのが良いと思います。
神田まつやにも行きました。どの肴も美味しく酒が進みます。山芋をすり下ろし、そばつゆで伸ばした、とろろ汁で冷たいそばを食べる「そばとろ」は当たりです。

