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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第143杯「感じの良い人、そうでない人」

男性には、さわやか、何となく感じが良い人とそうでない人がいます。同じことをしても、前者は許され、後者は許されないことがあります。不公平ですが、現実です。女性が関わるとき、その差は顕著に現れます。例えば、写真をとる際に女性の肩に手をかける、飲み会などで女性が座っている席に割り込んで座る、頼まれてもいないのに占いや治療名目で女性の手足を触るなど、女性とスキンシップを取ろうとする行為が許される人とそうでない人がいます。許されない人は、自分の好感度を過信し、善意による行為と勝手に判断してスキンシップを取るのでしょうが、それが裏目に出て、女性の反感や周囲のひんしゅくを買ってしまいます。この女性ならば許されると自分で勝手に判断して行動に出てしまうことも良くありません。裏目に出て大問題にされる危険があります。

自分は人格者だ、社会貢献している等と何らかの理由で自分に自信があり、自尊心が高い人は、自分は何をしても許されるタイプと勘違いしていることが多いです。間違いを起こす前に冷静になって自分を客観的に評価することが必要でしょう。許されるタイプとそうでないタイプは、他の人間を傍から第三者目線で見ていると意外とわかります。「人のふり見て、我がふり直せ」です。

例外もあります。トランプ大統領は、さわやか、感じの良い人ではありませんが、中国やインド、イスラム諸国やアフリカ諸国に対する発言、女性記者や政治家に対する言動や対応、「○○○は認知症」など、数々の問題発言をしてきましたが、責任問題には発展していません。トランプ氏が失言しても許される理由は、内心トランプ氏と同じことを考えている人が多数いるからだと思います。著名な政治家で隠れた支持者が多い人の場合の例外ですので、真似をしてはいけません。

ぼく自身がどちらのタイプかというと、還暦に近い年齢になったこと、ツキがある部類の人間ではないことから、許されないタイプに属するものと考えています。東京などで混みあった電車に乗車しなければならない時は、マスクを着用して、女性が接近しても自分の吐く息がふりかからないようにした上で、空いている手を上げて、つり革をぶら下げている棒、ドアのフレーム等、何か掴むようにしています。両手が空いている時は両手でつり革等を掴みます。痴漢に間違われたら面倒だから、そうしています。