メディア旭川 連載記事
世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』
第141杯「酒は健康飲料」
ぼくが小学生のころ、市販されている飲み物といえば、牛乳、ジュース類、コーラやサイダーといった炭酸飲料であり、缶コーヒーはまだ珍しかった時代でした。瓶や缶が主流で、給食の牛乳も紙パックではなく瓶入りでした。1980年代に入って、ゲータレードやポカリスェットが発売され、運動した際の水分補給にと役立つとされていました。健康飲料の走りだと思います。1980年代後半になって、水やお茶なども市販されるようになり、また、食物繊維を手軽に摂取できる機能性飲料としてファイブミニなどが登場しました。
ぼくの場合は、健康に良いとされる飲料に凝る傾向が、昔からあり、スポーツの際はスポーツドリンクを飲み、普段の生活でも機能性飲料も好んで摂取し、野菜ジュースは無塩のものを水代わりに飲んでいました。これは今でも変わりません。
司法試験に合格し、弁護士登録したころから、日常的に飲酒するようになり、令和になって、コロナ禍のため、外出を控えなければならなくなると、自宅での飲酒量が増えました。ぼくはビール党であり、ビールの摂取量が増えたことが原因なのか、痛風を発症してしまいました。そこで、食生活の改善に努め、当初は、プリン体0のノンアルコールビールやハイボールを薄く作って飲んでいました。
昨年、心房細動が発覚、手術しましたが改善されず、血圧と体重を管理する必要に迫られるようになった一方、酒を飲むと血圧が下がることが分かり、プリン体の少ない酒類は健康飲料であると解釈し、ハイボールを中心に飲むようになりました。体重管理のため、食べる量を減らしたので、その分、酒量は増えたと思います。本年、心房細動の再手術を行い、改善された状態が続いています。痛風の指標となる尿酸の数値も安定していたので、最初の1杯はビールを飲むようになりました。
そして、7月に入って、異常に気温が高くなり、ビールを飲む機会も増え、油断したのか、ビールを飲む量が少しずつ増え、コロナ禍のころのビール摂取量と変わらなくなってしまったのかも知れません。8月10日ころに右足の親指に痛風が発症しました。そういえばコロナ禍の時も夏場にビールを飲みすぎて痛風を発症しています。病院で診てもらいましたが、教科書に掲載されている症例ような、典型的な痛風だと言われました。初心に戻って、健康管理をやり直そうと決意しました。

