しらかば法律事務所TOPメディア旭川 連載記事 世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』 > 第139杯「肉の焼き方」

メディア旭川 連載記事
世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第139杯「肉の焼き方」

ステーキ店でオーダーするときに肉の焼き方を指定します。レアとかミディアムとか。指定しなかったら、「焼き方はどうしますか」と聞いてきます。初めて、そう聞かれたとき、焼き方など知らなかったので、「普通に焼いてください」と言ってしまったことを思い出しました。ぼくの場合は、レアだと肉の旨味の活性化が不十分な感じがして、ある程度焼いた方がおいしいと感じるので、ミディアムか、それよりやや強めに焼いてもらうことにしています。

昨年、心房細動のため、カテーテル心筋焼灼術(アブレーション術)を受けたものの、術後ほどなくして心房細動が再発してしまったので、再度、同じ手術を受けることになりました。この手術は、簡単に言えば、心臓で不規則に信号を発生している箇所の周辺を焼いて、信号が伝わらないようにして不規則に心臓が鼓動しないようにするということらしいです。

知人の某医師いわく、広い範囲を焼けば、心房細動は再発しづらい、焼き加減もレアだと焼けていないし、ミディアムだと焼き過ぎ、ミディアムレアが良い、焼き過ぎると、心臓が止まってしまうと、怖いことを言います。そう聞いた以上、手術を受ける側としては、必要最小限の範囲を焼き、間違っても焼き過ぎないようにして欲しい。心房細動の再発は仕方がない。心臓が止まってしまったら元も子もない。ステーキのオーダーに例えると、少量の肉を、レアに近いミディアムレアでオーダーするイメージかと思います。

昨年の執刀医は、慎重な医師だったのだろうな。手術を受ける側としては、間違っても、焼き過ぎない、焼く範囲も最小限の手術をしてくれて、とても感謝しています。

今年も、焼灼術の手術を受け、心臓が止まることなく生還し、現時点(術後1か月)では、心房細動の再発はしていません。昨年よりも、焼灼する範囲を少し増やしたようで、それが功を奏した形になっています。ただ、心臓病は3大疾病の1つで、2度も心臓にメスを入れており、焼き過ぎると心臓が止まってしまうなどと聞いた以上、再発した場合に3回目の手術を受けることは躊躇します。何とか、再発しないで落ち着いて欲しいと思っています。

担当医の指示のとおり、体重を減らし、心臓に負担をかけない生活を心がけます。酒については、禁止されていませんし、「ある程度は薬」という医師もいますので、それを信じて、適量を飲むように心がけます。