メディア旭川 連載記事
世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』
第128杯「生命保険」その後の顛末
7年ほど前、本誌で「生命保険に加入して結構な掛け金を支払っているが、保険金をもらったことはない。それでも、保険を見直す気は全くない、基本的にツキがない人間なので、保険から脱退すると、保険事故に遭遇すると思っているから」と書きました。実際、保険料を支払っている限りは健康でいられる、無駄とも思えるような保険料はおまじないである、と考えて、保険を追加することはしても、保険から脱退することはしませんでした。そうしたところ、この度、簡易健康診断(血圧測定と尿検査)の際に、不整脈を指摘され、急遽、心電図を行ったところ、心房細動の疑いとされ、紹介状を書いてもらって、後日、市立旭川病院を受診しました。初回受診日に、カテーテルを使って心臓の不整脈の信号を発している部分を焼く、アブレーション手術を勧められ、入院・手術の日程調整と、話がトントンと進みました。3大疾病(がん、心臓疾患、脳疾患)については保険を強化してきたため、思いがけず、手厚い保険給付を受けました。
ぼくには、ドイツ人以上にビールを愛する、インド人以上にカレーを愛する、日本人である以前に北海道人としてジンギスカンを愛するとの信念があり、漬け込みの場合は松尾ジンギスカン、後づけの場合のタレはベル食品のものと決めています。飲食店で注文するかしないかで迷ったときは注文する、牛か豚か、トンカツならロースかヒレか、生姜焼きならバラかロースか等、選択で迷ったときは両方注文することにしています。そして肉類にはビールないしワイン、魚介類には日本酒と、食にあった酒を選び、飲みたいだけ飲む、こんな具合に食と酒に対する執念を燃やして「自由飲食」生活をしてきました。余談ですが、聞くところによると「自由飲酒党」という団体が実在するそうです。
ところが、カテーテル手術とはいえ心臓を手術したので、食生活を改善する必要に迫られ、友人の医師から「血糖値を抑える」よう勧められました。ご飯やパン、麺類などの炭水化物、ビールや日本酒といった糖質が多く含まれている酒を控えざるを得なくなりました。その医師の「アルコール摂取は良いが糖分摂取は控える」との言を信じ、酒についてはウイスキーや焼酎を中心に、薬の範囲内とされる量しか飲まず、肉・魚・野菜を中心に食べ、体重を10キロほど落として健康に留意して生活しようと思っています。