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北海道新聞 連載記事『朝の食卓』

大器晩成

北海道新聞 連載記事『朝の食卓』


長男は4月から札幌の一 高校に通っています。 先一 日、入学後初めての保護者面談がありました。担任の先生の話だと、今は現役で大学に行く生徒が75%で、浪人する生徒は減っているそうです。ぼくの感覚では、特に公立の進学校では、半数以上の生徒が浪人していました。先生から「浪人する生徒が多かった頃とは、時代が違いますよ」とも言われました。そのためか、1ランク落として受験する安全志向の傾向があるようです。

現役で合格することに越したことはないですが、浪人しても、以後の人生、格別不利になるわけではありません。ぼくは、浪人しても国立大学に合格できなかったし、就職せずに司法試験を受けて、大学卒業後10年目にようやく合格しました。それでも人生、何とかなっています。結果論ですが、結局10年、司法浪人することになるので、高校時代は、部活動に熱中するとか、違う過ごし方をした方が良かったと思っています。

負け惜しみにもなりますが、現役時に大学受験に失敗したことは、後から振り返れば小さいことです。人生何が幸いするかわかりません。ぽくの代は、大学受験で2浪した者が、就職活動時は好景気で、就職では一番得をしています。人生1度しかな いので、第1志望の進路を早々と妥協してあきらめるのも、もったいないです。

いろいろと事情はあると思いますが、大器晩成、浪人した分は長生きしてやるくらいの感覚で、初志貫徹するのも悪くないと思います。