倉敷バンディッツ年表

23年目Vカップ初制覇までの道のり

年度 監督  J1st   J2nd  獲得タイトル 各年のコメント&リンク 括り 年度
01 袖山 穣 J2(14位) -- -- なし FW人材難。五十嵐とウォンス頼りの1年 J2奮戦期 01
02 袖山 穣 J2( 2位) -- -- なし 3つ巴の昇格争い。最終節決戦を制し逆転昇格 02
03 アブー 16 -- -- なし J1の洗礼。首の皮一枚でJ1残留 J1奮戦期 03
04 アブー -- -- 天皇杯 安定した戦いで上位キープし初タイトル 04
05 リー -- なし 攻撃サッカーがハマりJリーグ初制覇 3-5-2
結実
05
06 リー V3位 主力2人放出もJ連覇&アジア初制覇 06
07 リー -- -- ナビ 変革育成の年1、それでも優勝争いに絡む 育成期 07
08 リー -- -- なし 変革育成の年2、潜伏の年で来年に賭ける 08
09 リー -- -- なし 勝負の年に敗れ、迷走を続ける 挫折 09
10 リー -- なし 4-5-1オレビゴンシステムが的中し初完全V 一次黄金期
4-5-1(3V)
オレビゴン
システム
10
11 リー -- -- なし 中央突破にしたオレビゴンシステム安定中 11
12 リー -- ナビ、天皇杯 オレビゴンシステムで見事3冠達成 12
13 リー -- 天皇杯 翳りの見えはじめたオレビゴンシステム 13
14 リー -- ナビ 新システム4-4-2(1V)中央で完全V 二次黄金期
4-4-2(1V)
を経て
4-5-1(2V)
サイド突破
リカ/デムール
青葉/喜山
14
15 リー -- 天皇杯 4-5-1(2V)サイド突破で安定、連続完全V 15
16 リー -- ナビ、天皇杯 4-5-1(2V)が止まらない、初の国内全冠 16
17 リー -- ナビ、天皇杯 爆進する4-5-1(2V)、遂に設備コンプリート 17
18 リー なし 数年ぶり苦戦、しかし結果的にはアジアもV 18
19 リー -- ナビ、天皇杯 森崎SB、背番号変えのせいか危なげなくV 19
20 リー V3位、ナビ 攻撃爆発、今年は柱谷の当たり年 20
21 リー V2位、ナビ、天皇杯 阿見+木村で新境地、Vカップ涙のPK負け 21
22 リー -- なし リー監督最終年は後半失速 22
23 マント/ロバソン Vカップ 連携強化、キック&ラッシュでついに世界制覇 世界制覇 23



23年目Vカップ優勝メンバー
阿見
デルグ
青葉 リカルジ
森野 Rデム
海堂 森崎 南雲
大陣
喜山


1年目(タレント不足に苦しみJ2で沈む)

■総評:J2(14位)。タレント不足に苦しみ、FWが本職ではないOM五十嵐、OMウォンスを2トップで起用。彼ら2人の個人技に頼ったシーズンとなった。来シーズンに向けては軸となる本職FWと、スケールの大きいDMFの獲得が急務とされた。若手のDMFコンビ、山斗&安部では力不足は否めない。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|    五十嵐   ウォンス    |FW河西
|                  |FW西沢
|                  |
|        渡辺        |
| 斉藤            尾川 |SB吉野
|     山斗    安部     |
|                  |
|    葛西      遠藤    |
|        矢良        |CB赤星
|                  |
|        仲垣        |GK十倉
 -------------------------------------
途中加入選手:FW西沢21、FW河西25、DM渡辺23、SM熊田33、CB矢良30

■Pick Up Player:OMFキム・ウォンス29
倉敷を支える2人のうちの1人。チーム最高年俸に見合う働きをみせた。連携面で物足りなさはあるが、FW、OM、DMとマルチロールをこなした。


2年目(新戦力が機能しJ1昇格)

■総評:J2(2位)。オイリス、広島との三つ巴の昇格争いの末、何とか2位で昇格を決めた。新人若手トリオ(=FWダチョウレク、VOオレビゴン、CB東)が早速レギュラーとしてプレーし、無所属からの獲得組SMF熊田、CB小嶋も即戦力として機能。積極的な補強が功を奏した。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|   五十嵐35   ダチョウ18   |FW河西26
|                  |
|       ウォンス30      |
|                  |SM尾川19
| 斉藤20          熊田34 |SB吉野31
|    オレビゴ22  渡辺24    |VO安部24
|                  |VO山斗18
|    葛西24     小嶋27   |
|          21       |CB遠藤27
|                  |
|        仲垣21       |GK十倉34
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・FWにダチョウレクが加わったため、ウォンスがFW→OM、渡辺がOM→VOへと、それぞれ得意ポジションに移動。ダチョウレクは加入後14連続シュート失敗と序盤は苦しんだが、終わってみれば28点をマークし見事J2得点王に輝いた。VOはスケールの小さい安部+山斗から、安定感のあるオレビゴン+渡辺のコンビへ。SMFは尾川から熊田へ。CBは遠藤→小嶋、矢良→東へと能力底上げ。特にCB東は、契約更改に失敗したスイーパー矢良を凌ぐ活躍を見せ、CBでありながら6得点を挙げた。昨年と比べると実にスタメンの約半数が入れ替わり、穴のない布陣となった。

【OUT】FW西沢21、CB赤星30、CB矢良30
【IN】発見新人選手:FWダチョウレク18、VOオレビゴン22
【IN】競合獲得新人:CB東20
【IN】途中加入選手:CB小嶋27

■Pick Up Game:J2最終節○3−0広島(ダチョウレク2、河西)
勝ち点状況が首位オイリス106、バンディッツ104、広島102で迎えた最終節の2位3位直接対決。オイリスの結果次第では勝てば優勝、しかし負ければ昇格を逃すという重い一戦であったが、危なげなく快勝しJ1昇格を決めた。

■Pick Up Player:CB東 博20
9500万円を投じて獲得した期待の新人選手。即スタメンとして起用され、ディフェンスリーダーとして獅子奮迅の働きをみせた。


3年目(継続性重視するもJ1で大苦戦)

■総評:J1で9位、16位。突然自ら辞任した袖山監督の代わりに、チーム初の外国人監督となるアブー氏を招聘。継続性を重視してJ2時代そのままのスタメンで挑んだJ1だが、総合14位と厳しい洗礼を浴びることになった。特にセカンドステージは1勝5分9敗で最下位。浮上のきっかけを掴めぬままシーズンを終えた。最終節では結果的に他力本願という形で辛うじて残留を決めたが、チーム力の全体的な底上げがなければ来期も厳しい。新加入選手としては将来有望なFW大橋、OM森崎、VO山田を獲得したものの、前年のBIG3(ダチョウレク、オレビゴン、東)ほど即戦力としては機能しなかった。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|   五十嵐36   ダチョウ19   |FW大橋22
|                  |
|       ウォンス31      |OM森崎20
|                  |SM尾川20
| 斉藤21          熊田35 |
|    オレビゴ23  渡辺25    |VO山田21
|                  |VO山斗19
|   葛西25      小嶋28   |
|         東 22       |
|                  |
|        仲垣22       |
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・スタメン変更はなし。攻撃を担う3人のうちFWダチョウレクは15得点と一人奮闘したが、FW五十嵐は6得点、OMウォンスに至っては1得点に終わった。彼らのサブとなるFW大橋が6得点、OM森崎が2得点ということから見ても、五十嵐36歳とウォンス31歳のベテランの働きにやや物足りなさが残った。

【OUT】FW河西34、VO安部25、CB遠藤28、GK十倉
【IN】発見新人選手:FW大橋22、OM森崎20、VO山田21

■Pick Up Game:J1 2ndstage第8節○3−2鹿島(ダチョウレク3)
バンディッツ2ndstage唯一の白星は、なんと2ndstage優勝チームの鹿島から奪ったもの。エースFWダチョウレクがハットトリックの活躍。

■Pick Up Game:J1 2ndstage最終節●1−4清水(五十嵐)
勝ち点が仙台29、C大阪28、新潟+バンディッツ27、神戸+オイリス26というギリギリな状況での最終節。清水に一方的に押しこまれ大敗を喫したが、神戸、オイリス共に敗れたため残留が決まった。

■Pick Up Player:FW大橋武雄22
プレシーズンマッチからJ開幕戦まで5試合連続ゴールを飾った有望新人選手。大橋がゴールを奪うと負けないというジンクスが生まれたものの、後半失速。現在はダチョウレク、五十嵐に次ぐ第3FWという位置づけであり、今後に期待がかかる。


4年目(初タイトル)

■総評:J1で3位、6位。ルーキーFW東条のスタメン抜擢とVO山田スイーパー起用がそこそこ当たり、J1で中位をキープ。天皇杯では優勝し、チーム初タイトルを獲得した。今シーズンは実に5人の新人を獲得し、チーム構成の若返りを進めた。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|    東条19   ダチョウ20   |FW五十嵐37、大橋23
|                  |
|       ウォンス32      |OM森崎21
|                  |
| 熊田36          尾川21 |VO西村18、世古18
|    オレビゴ24  渡辺26    |
|                  |SM斉藤22
|   葛西26        23   |SB沢岡19、小川18
|       山田22        |
|                  |CB小嶋29
|       仲垣23        |
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・本職FWではない五十嵐のポジションを奪ったのはストライカー持ちの東条。先輩である大橋を押しのけての抜擢に見事応えた。パスミスの目立ったCB小嶋の位置にはVO山田をDF起用。SMF斉藤の途中退団のため尾川をスタメンへ。以上、マイナーチェンジであるが戦力は確実にワンランクアップした。この布陣の弱点を挙げると、やはりSMFだろう。36歳の熊田と、能力的にいまいちな尾川だけでは心もとない。攻撃陣はダチョウ18点、東条16点、ウォンス6点と、良い感じ。

【OUT】VO山斗19
【途中OUT】SM斉藤22
【IN】競合獲得新人:FW東条19、SB沢岡19
【IN】ユース昇格:VO西村18、VO世古18、SB小川18

■Pick Up Game:1st第12節○3−2柏(ダチョウレク、熊田2)
首位を走る柏を叩いた一戦。リーグ屈指のSMF不ニ田を擁する柏との戦いは毎回熱戦になる。

■Pick Up Player:FW東条康生19
1億3千万で新人リストから獲得した新人FW。即スタメンに抜擢され、シーズン16ゴールを強奪。正確なシュートとゴールへの飽くなき執念でプレースタイル「ストライカー」の凄さをみせつけた。19歳にして既に成長のピークを迎えており将来性に期待できないのはネックだが、それを補って余りある得点感覚がある。


5年目(リーグ初優勝)

■総評:J1で5位、優勝。チャンピオンシップ制覇。監督に一流と呼び声の高いリー・コウシュン(李国秀?)氏を迎え、イケイケ攻撃サッカーを展開。ついにJリーグ制覇を成し遂げた。

数字は年齢。
 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|    東条20   ダチョウ21   |FW大橋24、林谷18、Edit18
|                  |
|       ウォンス33      |
|                  |VO西村19
| 尾川22          森崎22 |VO世古19
|    オレビゴ25  渡辺27    |
|                  |SM熊田37、小林大悟24、水上18
|   葛西27       東 24   |SB沢岡20、小川19、蟻間18、今橋18
|        山田23       |
|                  |CB神谷22
|        仲垣24       |GK中之島18
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・SMF熊田に代えてサイド適性のついたOM森崎を右WB起用するというマイナーチェンジのみのスタメン変更だったが、J1に慣れたバンディッツ攻撃陣は今年大爆発をみせた。前年度18得点、16得点、6得点だったトリデンテ(ダチョウレク、東条、ウォンス)は各々27得点、26得点、12得点を挙げ、サイドに入った森崎も7得点をマーク。
・本年、特筆すべきなのは選手構成についてであろう。J1昇格の功労者であるFW五十嵐、CB小嶋を解雇し、若手8人を新加入させた。うち1人は懸案のSMF補強として獲得した初の実名選手、小林大悟である。なお、クラブとして初めて留学を利用した。送ったのは西村(半年ポルト)、世古(半年ポルト)の新人ボランチコンビ。

【OUT】FW五十嵐37、CB小嶋29
【IN】発見新人選手:FW林谷18、SB今橋18、CB神谷22
【IN】ユース昇格:FWEdit18、SMF水上18、SB蟻間18、GK中之島18
【IN】途中加入:SMF小林大悟24

■Pick Up Game:1st第1節○6−1FC東京(ウォンス4、ダチョウレク、東条)
5年目開幕戦はウォンス鬼の4得点、評価点9.5。バンディッツ躍進を予感させる一戦だった。そして、その予感は現実のものとなる。

■Pick Up Game:2nd最終節○4−0広島(ダチョウレク2、ウォンス、東条)
初のステージ優勝を決めた一戦。トリデンテの揃い踏みで華々しく圧勝した。

■Pick Up Game:チャンピオンシップ第2戦○6−1鹿島(東、尾川、ウォンス、東条、オレビゴン、ダチョウレク)
第1戦を○3−0で迎えた第2戦。この試合も大勝し、念願の日本一へ。

■Pick Up Player:VOオレビゴン25
チーム不動のボランチとして中盤を締めたエクアドル代表大型MF。去年のようにモチベーションで苦しむことなく安定した働きをみせ、チーム影のMVPと言われる。今年からは熊田に代わってプレースキッカーも務めた。


6年目(リーグ連覇、世界3位)

■総評:J1で優勝、2位。OMウォンス、VO渡辺という昨シーズンのレギュラーを放出するという「まさか」な人事が敢行されて臨んだシーズン。不安を抱えながらのスタートだったが、彼らの穴を埋めるOM森崎、CB神谷の働きと、再びレギュラーに返り咲いた38歳SMF熊田の奮起によりリーグ連覇を達成。さらに初参戦となったヴィクトリーカップは3位。「世界」相手でもそこそこ戦えるチームになった。
※ウォンスは1億2千万→1億5千万の提示でも合意に至らず、交渉決裂。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|    東条21   ダチョウ22   |FW大橋25、林谷19、Edit19、柱谷20、若松20
|                  |
|        森崎23       |OM麻野22
|                  |VO西村20、世古20、屋野20
| 尾川23          熊田38 |
|    オレビゴ26  山田24    |
|                  |SB沢岡21、小川20、今橋19
|   葛西28       東 25   |
|        神谷23       |
|                  |
|        仲垣24       |GK中之島20
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・OMウォンスの穴を入団4年目の森崎が埋め、森崎のいたSMFのポジションには熊田がレギュラー返り咲き。VO渡辺のポジションにはリベロ起用されていた山田が入り、山田がいた場所には入団2年目の神谷が抜擢された。SMF熊田は1stステージ13試合で9得点とめざましい働きを見せた。とはいえ、彼はもう38歳。SMFのバックアップと考えられていたSMF小林大悟とSMF水上がいずれも早熟で戦力的に期待できず結局戦力外通告されたため、熊田引退後も3−5−2を続けるのは難しくなった。
・留学:SB今橋が金クレで煩かったので半年大連。今橋帰国時の成長が著しかったため、味をしめてFW林谷、FW若松、VO屋野の3人も半年大連へ。SB小川はSMFやCBでの起用を視野に入れてアテネに送ってみた。

【OUT】OMウォンス33、VO渡辺27、SMF小林大悟24、SB蟻間18
【途中OUT】SM水上18
【IN】発見新人選手:FW柱谷20、FW若松20
【IN】競合獲得新人:OM麻野22、VO屋野20

■Pick Up Game:ヴィクトリーカップ△3−3Rマドリー(尾川、ダチョウレク、東条)
格上相手に食らいつき、やっとのことで引き分けた試合。世界相手の戦いは、確実に選手の糧になったことだろう。


7年目(育成優先の年、前編)

■総評:J1で2位、3位。昨年、世界3位になった倉敷バンディッツ。しかし現有戦力と世界一流チームとの間には歴然とした実力差が存在した。現行のままでは日本を制することはできても世界を制することはできないと考えたフロントは、今年と来年を「2ヵ年計画」とし、この期間は選手育成を再優先させると発表。レギュラー選手であっても留学に送り、将来有望な新人は未熟であっても試合起用し、2年後のチーム力強化を目標とした。
それでいて両ステージとも優勝争いに絡み、ナビスコカップでは優勝したことは評価できる。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|    若松21   ダチョウ23   |FW東条22、大橋26、林谷20、Edit20、柱谷21
|     (林谷)           |
|        森崎24       |OM麻野23、Rデムール22
|                  |VO西村21、世古21、屋野21
| 尾川24          熊田39 |
|    オレビゴ27  世古21    |
|           (西村)     |SB沢岡22、小川21、今橋20
|   葛西29       東 26   |CB神谷24
|        山田25       |
|                  |
|        仲垣25       |GK中之島21
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・すでにピークにあった超早熟FW東条→半年大連帰りのFW若松。CB神谷を留学に送ったため、その穴を山田リベロ。山田の穴をポルト帰りの世古(あるいは西村)起用。試合に出られなくなった途端に東条は不満を爆発させ、まさかの途中退団となった。
・留学:柱谷(メキシコ1年)、Rデムール(グラスゴー1年)、神谷(カリ1年)、中之島(1年カリ)、屋野(ポルト半年:2回目)、麻野(グラスゴー1年)。色んな選手を色んな所へ送ってみる。

【途中OUT】FW東条22
【IN】発見新人選手:OM Rデムール22

【選手構成の展望】
FW:絶対的エースとして君臨する3年連続得点王、23歳チェコ代表ダチョウレクの座は揺るがない。ピークを過ぎた東条が抜けたもう一つの座を、サブ暮らしの長かった26歳5年目大橋、20歳3年目林谷(半年大連)、21歳2年目若松(半年大連)、21歳2年目柱谷(1年メキシコ)で争う。大橋はプレースタイル「チャンスメーカー」がダチョウレクとカブっていて、既にピークを迎えているのがウィークポイント。林谷はメンタル面で問題を抱えている。よって、「ストライカー」持ちの若松と柱谷によるポジション争いか。Edit選手は能力が低く、起用は難しい。
MF:今期、驚異的な潜在能力を持つオランダ代表Rデムールが加入した。トップ下にはウォンス退団によりやっとポジションを得た2代目司令塔森崎、デムールと共にグラスゴー1年でさらに成長するであろう麻野が在籍するが、残念ながら森崎は既にピークを過ぎているし、麻野もデムールの存在のためトップ下一人の布陣では出場機会が限られてくるだろう。
SMFは熊田(来期引退)と24歳尾川のみという深刻な人材難。誰かをコンバートするか、3−5−2のシステムを変更するか考えどころである。
VOにはJ1昇格に貢献したエクアドル代表オレビゴン山田がいる。しかし山田は既にピークを過ぎているため、将来的にはポルト半年留学を経験した三銃士、西村世古屋野に期待したいところ。VOはもっとも人材豊富で安心できるポジションである。
DF:3−5−2のシステム的にポジションはないものの、SBには沢岡小川今橋の3人が在籍しており、4バックに移行する用意はできている。能力的に最も秀でた今橋、1年アテネ留学を経験した小川、プレースタイルがなく早熟な沢岡ということで、沢岡にとってはやや困難な状況か。
CBには晩成型のレギュラー26歳、29歳葛西の2人に加え、将来性抜群でカリ1年の24歳神谷がいる。人員過多のVOをCBに回すこともできるため、早急な補強の必要はない。
GK:26歳の仲垣がレギュラーだが、21歳にして同程度の能力を持ち、既に爆発3回、カリ1年の中之島がポジションを伺う。

■Pick Up Game:2ndステージ最終節○3−1広島(ダチョウレク2、熊田)
引退の決まっていた39歳熊田選手が、リーグ最終戦にゴールを決めた。SMFながらも2シーズン連続して二桁得点を挙げる活躍をみせた(26-10)、(25-10)。


8年目(育成優先の年、後編)

■総評:J1で4位、3位。フロントが育成期間と位置づけた「2ヵ年計画」のうちの2年目。両ステージとも早々に優勝争いから脱落し、やや退屈なシーズンになってしまった。特に2ndステージは留学帰りで期待のかかる4人(FW柱谷、OMデムール、CB神谷、GK中之島)が加入した上での低迷だったため、今後に不安は残る。2年間引っ張っただけに、来年は最低でも優勝争いできなければフロントは厳しい非難に晒されるだろう。また、今年は人事面で「粛清」が行われた年でもあった。起用法、年棒、人間関係などで不満を持っていたFW林谷、SB今橋、GK中之島の3人が容赦無く解雇された。今橋、中之島は次期レギュラー当確と言われていた選手だっただけに、戦力的に痛手だった。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
|                  |
|    柱谷22   ダチョウ24   |FW若松22、林谷21、Edit21
|                  |
|        森崎25       |OM麻野24、木村19
|                  |SMパドゥーロ18、ガムド18
| 尾川25        デムール23 |
|    オレビゴ28  西村22    |VO山田26、世古22、屋野22
|                  |
|   葛西30       東 27   |SB沢岡23、小川22、今橋21
|        神谷25       |CB宮川22
|                  |
|        仲垣26       |GK中之島22
 -------------------------------------
【前年からのスタメン変更etc】
・若松の留学、林谷の途中解雇により柱谷がレギュラーへ。熊田引退の穴には加入2年目で若いRデムールを無理矢理起用。ボランチにはモチベーション維持に苦しむ世古に代え、西村を起用した。
・留学:FW若松(ドルトムント1年)、OM木村(ポルト1年)、SMFパドゥーロ(大連半年)、DB宮川(カリ1年)、SMFガムド(大連1年)。ライバルの柱谷がカリに行ったので、若松にはドルトムントで柱谷とは違うタイプに成長してもらい、チームに多様性をもたらして欲しいところ。木村はグラスゴーかポルトかで迷ったが、グラスゴー組(麻野、デムール)よりもポルト組(西村、世古)の方が良い成長をしていたのでポルトに送ってみた。

【OUT】FW大橋26、SMF熊田39
【途中OUT】FW林谷21、SB今橋21
【IN】発見新人選手:SMFパドゥーロ18、CB宮川ピエール22
【IN】移籍選手:SMFガムド18
【IN】ユース昇格:OM木村19

■Pick Up Game:1stステージ第11節○2−1大分(ダチョウレク、尾川)
倉敷の誇るゴールマシン、FWダチョウレクがJリーグ記録タイとなる8試合連続ゴールを決めた試合。今シーズンのダチョウレクはリーグ22点をマークし、前人未踏の4年連続得点王に輝いた。


9年目(勝負の年に失敗)

■総評:J1で4位、5位。2年の育成期間が終わった今年は勝負の年。にもかかわらず1st、2nd両ステージともに後半失速し、成績的にはここ数年でもっとも落ちこんだ。サイド人材不足に苦しみ、シーズン半ばでチーム結成以来9年に渡って採用してきた3-5-2を4-4-2に変更。それでも結局は良いSMFがいないのでしっくりいかなかった。来期も同じような成績では、監督・オーナーの更迭は免れない。
※SMF問題
SMFが欲しくて2年間で5人のSMFを新規トップ登録したが、その中に即戦力はゼロ。現在J1で通用するのは潜在能力が標準以下の尾川のみであり、現有戦力でのSMF問題解決は早くて3〜4年後という苦しい状況。やはり3-5-2は止めどきか。しかし新たな良い布陣が見つからないのも事実だ。

 ------------------------------------- 赤はコンバート、青はレギュラー変更、紫は新加入、茶は留学
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|    柱谷23   ダチョウ25   |FW若松23、Edit22
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|        麻野25        |OM森崎26、木村20、青島19
|                  |SM尾川26、パドゥーロ19、ガムド19、岡本リカルジーニョ22、丸井16
|  デムール24     西村23   |
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|       オレビゴ29      |VO世古23、屋野23
| 沢岡24          小川23 |
|     神谷26   東 28     |CB葛西31、宮川23
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|        仲垣27       |GK松川19
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【前年からのスタメン変更etc】
・3バックの場合はバックラインの面子に変更はない。4バックを敷いた場合はストッパー葛西をベンチに置き、SBに沢岡と小川を起用した。中盤を4人にする場合は、ポジション適性よりも個人重視を重視し、サイド本職の尾川よりもRデムール、西村を優先起用。OMは若返りを進めるため森崎から麻野へ。3-5-2、4-4-2(1V)ダイヤモンド、4-4-2(2V)、4-4-2(2V)中央偏重型と、様々なシステムを試して迷走を続けた。
・留学:OM青島(グラスゴー1年)。

【OUT】VO山田26、GK中之島22
【途中OUT】SMFガムド19、SMF岡本、GK松川19
【IN】発見新人選手:SMF岡本
【IN】移籍選手:SMFリカルジーニョ22
【IN】ユース昇格:OM青島19、GK松川19
※ポルト三銃士(VOの西村、世古、屋野のこと)に押し出される形で功労者の山田が退団。GK中之島は4度の才能爆発をしたが、金クレである性格とユース松川の昇格を考慮され解雇。しかしGK松川はSMF岡本と共に金クレ粛清されるのだった。SMFガムドは同じSMF外国籍選手のパドゥーロ、リカルジーニョ優先のため解雇。

■Pick Up Game:1stステージ第12節●0−4FC東京
首位から引きずり下ろされた試合。FC東京には2ndステージでも●1−5で大敗しており、来期はこの相性の悪さを何とかしたいところ。



■28年目:資金1035億。
<記念アルバム>
しぐ23年、十倉2年、熊田7年、仲垣14年、小川15年、木村16年、神谷19年、青葉15年、Rデム18年、屋野20年、喜山15年(以上)

姉妹都市:ベロオリゾンテ

現在メンバー
FW:阿見33、ED22(ペレではない)、東条21、ロナウド20
OM:デルグ33、与那嶺27、ネドベド23、木村19
SM:海堂33、東29、デ・ペドロ25、ロベール23
DM:森野34、源27、奥23、鈴木啓太19
SB:南雲37、御厨25、加門24
CB:大陣40!(年棒5億)、森崎34、釜名26、邑久村24
GK:黒河24、佐和23

FW:柱谷
SM:リカルジーニョ

18:倉敷:倉敷(屋野) 倉敷(屋野) デムール  24:倉敷:ASミラノ:
19:倉敷:倉敷(デム) 倉敷(デム) Gミュ(G)26:G大:アイント :
20:倉敷:G大(デム) 倉敷(デム) 柱谷    23:倉敷:ミュンヘン:
21:倉敷:倉敷(阿見) 倉敷(青葉) 阿見    30:倉敷:サントス :
22:倉敷:倉敷(木村) C大(木村) 阿見    27:オイ:ロンドン :
23:倉敷:倉敷(多古オ)オイ(多古オ)阿見    23:倉敷:倉敷   :
24:倉敷:倉敷(青葉) 倉敷(リカ) 阿見    27:倉敷:チェルシー:
25:倉敷:倉敷(デル) オイ(デル) デルグ   31:オイ:オイリス :
26:鹿島:鹿島(白石オ)倉敷(野村オ)デルグ   20:倉敷:ミュンヘン:
27:オイ:オイ(白石オ)倉敷(野村オ)阿見    25:鹿島:鹿島   :
28:


・記念すべき1stチーム。選手はよく大連に留学したり、実能型にガンガン行かせていた。遠征はよくインスブルクへ行っていたし、姉妹都市はベロオリゾンテ。攻略云々はあまり考えていないプレーだった。幾つかの例外を除いて、原則選手移籍獲得は封印していたのだが、VC制覇を期に解禁。ロベール、デ・ペドロ、ロナウドを獲得した(SMFに飢えていたのだ)。念願のロナウドが岩城型+金クレ、東条が早熟型だと判明したのを機に、やる気がダウンし終了。

22年目:子供基金に協力、メディカルセンター完成