一般的な事項の愚痴



■等号がそのまま成立する操作かどうか
「detect2()」という処理を考えてみよう。
「detect2()」とは、()内に2という数字があれば1を返し、2という数字がなければ0を返すという処理である。
例えば、e^x=1+x+x^2/2!+.....
というテイラー展開を考える。
両辺にdetect2という処理を施すと、
左辺はdetect2(左辺)=detect2(e^x)=0(←この中に2という数字はないため)、
右辺はdetect2(右辺)=detect2(1+x+x^2/2!+.....)=1となる(←x^2/2!の項に2が含まれているため)。
すなわち、detect(2)という処理においては、
施した後は1=0となってしまい、等号関係は保存されない。

数学における式展開や変形においては、
・両辺をxで微分する
・両辺の対数をとる
・両辺を加減乗除する
・両辺の内積をとる
・両辺のdiv,rotなどをとる
・両辺の極限(lim)をとる
等々、等号関係が保存する操作を行っている。
かのspivak先生の本では、
(P1) a+(b+c) = (a+b)+c
(P2) a+0 = 0+a = a
(P3) For every number a, there is a number -a such that a+(-a) = (-a)+a = 0
などとbasic properties of numbersが記されているが、




★ランダウのオーがある式も等号で良いのか?


■存在すること、そしてそれが一意に定まるということ
・存在するという保証
・それが一つの値に定まるという保証
についてもっと留意すべきだと自省している。
素因数分解の一意性だとか、


・上記に関連して、Aという数字がBという確定数字と一致する証明として、
A>Bだと矛盾し、A<Bだとこれも矛盾するのでA=Bだ!という証明を目にしたのだが、
これは釈然としないな…。



■等号2
a>b ならば a+c>b+c
はどの本にも載っているのに、
a=b ならば a+c=b+c
が公理として載っていないのは何故だろう?
これって加法や乗法の交換則や結合則からは導けないよな?



■恣意的な部分
「円錐の体積は底面と高さが同じ円柱の3分の1」
なんていうのは絶対的に確かなこととしておk。
その一方で、一般的な証明でどのレベルまで証明すればおkか?だとか(中間値の定理の証明とか)、
公理として何を採用するか?とか、
あるいは収束やら極限でε-δという手法を用いるようにしよう、だとかいうのは
円柱やら円錐やらの話に比べるとかなり恣意的で、唯一絶対なものではない(…と思う。定義だけど)。

現在、それが一番有効な手段であるので広く採用されているだけ、というか。
当たり前の話かもしれんが。