我々は、あなたがたよりも
ずっと長生きをします。
しかし!肉体はいつか
くちはてます。
その時には同化の法を使って
新しい肉体を得るのです。
同化の法は、我々の魂を
他の肉体になじませるものです。
長命なるがゆえに、
我々は死を恐れました。
強力なモンスターは
恐ろしい敵だったのです。
そのモンスターに立ち向かおうと
する者がいました。
ワグナスとノエルです。
ワグナスとノエルは同化の法を
強める研究をしていました。
そして、新たな力を得たのです。
二人は仲間を集め、
その力を分け与えました。
暴れ者のダンターグ、
ズル賢いボクオーン、
嫌われ者のクジンシー、
ワグナスのいとこスービエ、
そしてノエルの妹ロックブーケ。
彼らは死を恐れず
モンスターに立ち向かいました。
そんな彼らを七英雄と
呼ぶようになったのです。
……オアイーブ……か?
レオン様の記憶を
受け継いでいるのですね。
なぜ、伝承法を授けて
七英雄と戦わせた?
君達にとって
邪魔者の七英雄を
始末させようとしたのか!
七英雄は本当の英雄でした。
私たちをモンスター達から
守ってくれたのです。
しかし、彼らの力は
大きくなりすぎました。
モンスターとの戦いが終わると
その力は私たちの方に
向かい始めたのです。
私たちは彼らを追放しました。
実験中だった次元移動装置を
使って、どことも知れぬ別世界へ
追い払ったのです。
それはひどいな。
七英雄が腹を立てるのも
無理はないな。
私もつらかったのです。
その責任を感じて、
私はこの世界に残りました。
あの人達がいつか帰ってくると
思いましたから。
そして、帰ってきた。
数千年の時は彼らから
英雄の心を奪いました。
今の彼らは7ひきの
モンスターでしかありません。
私たちは彼らに殺されても
仕方ありません。
しかし、あなた方に罪はありません。
あなた方には身を守る
権利があります。
ですから、その手段として
伝承法をお教えしました。
ワグナスを倒した今なら、
七英雄も考えを変えるかも
知れないぞ?
今まで倒した七英雄は
すべて生きてます。
彼らは眠っているだけです。
彼らの本体はどこかに
隠されていて、
それが破壊されないかぎり
本当に死ぬことはないのです。
それが彼らの強みなのです。
もちろん、力をたくわえるために
しばらく眠らなければなりませんが。
世界の気候が大きく変化した時、
仲間の多くは、別の世界へ
移住していきました。
あなた方がまだ文明を
知らなかったころ。
私たちはあなた方を召使いとして
使っていたのです。
それで、私たちの技術や知識が
あなた方に伝わったのです。
この塔はいったい
だれが、何のために
作ったのよ?
お前達に教えてやる義理はないが、
まあ良い。
私も退屈していたところだ、
話をしてやろう。
もう何千年も前の事だが、
この世界には大きな変動が
訪れようとしていた。
その変動から逃れるために
これらの塔は作られたのだ。
塔のまわりに術のフィールドを
張りめぐらし、別の世界への
道を作ろうとしたのだ。
この塔での実験は成功し、
まず七英雄が、そして他の者達が
別の世界へと去っていった。
その後世界は変動に見舞われた。
ある所は砂漠に変わり、
ある所は氷に埋もれ、
ある所は海中に沈み、
そしてここは地中に沈んだのだ。
この塔はもう作動しないが、
私はいにしえの誓いにしばられて
ここを守り続けなければならないのだ。
話はこれで終わりだ。
七英雄とこの塔の関係は?
……
七英雄が送り出された時、
塔がうまく作動せず、
七英雄は行方不明になったのだ。
何を言っとるのだ?
お前、どうしたのだ
その言葉づかいは?
それに、自分から
動いているのか!?
な、
何が起きたのだ!!
私は皇帝になったのです。
皇帝の魂を受け継いで、
本当の命を得たのです。
長い間、お世話になりました。
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長寿種族のワグナスとノエルがモンスターに対抗する研究の末、同化の法の強化に成功する。
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新たな力を会得したワグナス、ノエルら7人によるモンスター駆逐。かくして七英雄が誕生した。
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しかしその後、種族は七英雄の力を持て余すようになる。
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折りしも気候変化により、種族は別世界への移住を余儀なくされる。
彼らは次元移動装置を使って移住する計画を立てた。
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この装置を用い、種族は体よく七英雄をどことも知れぬ次元に追放し、
自分達は予定していた世界へと移動した。
ただし、オアイーブらごく一部の者はこの世界に残った。
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数千年に及ぶ苦難の後、七英雄がこの次元に戻ってきた。
七英雄は自分達を陥れた者達に復讐しようとしたが、
この世界はかつて彼らが召使として使っていたヒトの世界になっていて、
七英雄がいくら暴れようが探そうが、
種族の行方は掴めなかった。
(何故なら種族の多くは別世界へと移住した後であり、
この世界に残ったオアイーブらも辺鄙な地域に住んでいたため、
七英雄に発見されることはなかった。)
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そんな中、ロックブーケが天変地異によって沈んでいた塔(=次元移動装置)を見つける。
この塔から自分達を追放した者達の行き先を特定できるだろうか?
しかし塔には古の誓いによる強力な守護者がいるため、容易には先に進めない…。
そこに何も知らぬ皇帝が登場した。
#ノエルの探索したテレルテパの塔はハズレだった?
#七英雄の中にも復讐心の薄い者はいる。
#次元移動装置である塔は、今や作動しない状態である。