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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第87杯「テイクアウト」

居酒屋のはしご好きのぼくにとって、コロナ対策のため外出を規制されるのは非常に酷で、精神的に負担です。出先で最後に居酒屋のはしごをしたのは、令和2年の3月で、コロナ流行がひと段落し、花見の季節ということもあって、街の緊張した空気が少し緩んだときでした(その後またぶり返しましたが)。黙食して、滞在時間を短くしようと心掛けてのはしごでしたので、心にゆとりがなく、はしごの愉しみは半減しました。

最近、テイクアウトを活用すれば、あわただしく居酒屋をはしごするよりは、はしごの愉しみ・醍醐味を味わえることが、分かってきました。出先で、居酒屋のはしごをするときは、事前に店をリサーチすることはもとより、何を注文するか、滞在時間、次の店までの移動方法などを綿密に調べ、下準備を十分にしますが、だいたい、1軒目で長居することになり、計画通りに回れることはほとんどありません。

しかし、テイクアウトであれば、電車での移動を伴う広範囲に渡る居酒屋のはしごをすることはできませんが、テイクアウトを実施している複数の店で、ほぼ計画通り、お目当ての肴・食べものを手に入れることができます。酒は、地酒や地ビールを入手したいところですが、近ごろはコンビニでも地酒や地ビールを置いていることが多いので、意外と容易に入手できます。そして、泊っているホテルに持ち帰って飲食します。複数の店で購入しており、それぞれ味に特徴があるので、はしごした気分は味わえます。かかる金額も少なくて済むし、はしご先から帰還する手間が省け、眠たくなったらすぐ寝ることもできます。残った肴や食べものは朝食にすればよいので、無駄がありません。

他方で、コロナが終息したら、未開拓の地域の居酒屋をはしごするべく計画を練っています。具体的には、東急線沿線に目を付けています。東急線沿線は、これまであまり行く機会がなく、踏破が進んでいません。東急東横線と東急大井町線が自由が丘で交錯しており、両線ともJR南武線と交錯しており(武蔵小杉、武蔵溝の口)、東急目黒線、目蒲線、多摩川線もあるので、これらを乗りこなすことで、東急線沿線の居酒屋を効率よく踏破することができます。JR南武線は立川と川崎をつなぐ渋い路線で、沿線に居酒屋も多く、東急線と組み合わせて使えば、居酒屋トラベルには、非常に便利な路線になると考えています。