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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第69杯「地獄に仏」

近年、ぼくは高校野球を甲子園で観戦するようになり、今年も何日か行ってきました。8月は旭川空港から伊丹空港に直通便が運航しており、伊丹空港から甲子園までバスで25分なので、旭川空港から甲子園まで3時間かかりません。今年は旭大高が勝ち進むと予想し、大会序盤と準々決勝を観戦できるように代表校に決まる前から航空券をマイルで手配しました。肝心の甲子園の入場券ですが、前売券を定価で入手するのは至難の業なので、当日券になります。ちなみに、内野席2000円、アルプス席800円、外野席500円と安価ですが、競争率は極めて高く、準々決勝の日などは、徹夜して並ばないと内野席券を入手できません。今年は台風で1日順延となったため、三回戦を観戦することになりました。まあ、三回戦だし、試合開始前に行けば、内野席は無理でも外野席には入れるだろうと思っていたところ、朝7時には外野席も満員札止めとなり、その旨阪神電車の車内放送で聞いたときは、宿に戻ろうかとも思いましたが、甲子園まで来てテレビ観戦するのも馬鹿げているので、とりあえず甲子園まで行きました。球場から退出する人が相当数いた場合には、入場券を追加販売しますが、この日は第1試合、第2試合に人気校が登場する関係で、追加販売は第2試合終了まではないと予想され、外野席でも、1列5人の最後尾は阪神甲子園駅の出口を出たところで、販売窓口までは150メートル以上ありました。第2試合終了まで5時間も並んで外野席に入ることに相当疑問を感じつつ並んでいると、「1人ですか」と声をかける人があり、「そうです」と回答したところ、内野席券が1枚余っており、買わないかと言ってきました。まさに「地獄に仏」で即購入しました。値段はご想像にお任せします。おかげで第1試合の試合開始から観戦できました。甲子園の内野席は全て自由席なので、空いた席を狙って徐々に前の席に移動し、第2試合(智辯和歌山対星稜)を星稜の監督の後ろ、前から7列目で観戦できました。第2試合は延長14回、今大会唯一のタイブレークとなり、大いに盛り上がり、試合終了まで外野も超満員でしたので、それまではチケットの追加販売などなく、あのまま並んでいたら第2試合は観戦できなかったと思います。チケットを売ってくれた人、普段何をしている人か分かりませんが、あなたは仏様です。