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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第65杯「花粉症」

5月になり、元号が平成から令和となりました。また、花粉症の季節到来です。ぼくと花粉症の付き合いは、司法試験受験時代にさかのぼります。旧司法試験は、5月の母の日の択一試験(5肢選択マーク式)、7月下旬3日間の論文試験、10月上旬1週間の口述試験の3段階ですが、天王山は論文試験であり、論文試験が終わると、9月末の論文試験の合格発表までオフとなり、ここで不合格となると、心が折れますが、仕方がないので次の年に向けて勉強開始することになります。ぼくの場合、年が明けると5月の択一試験が気になりだし、3月以降は択一試験の準備に比重を置き、択一試験後は論文試験に向けてスパートをかけました。このようなサイクルで1年を過ごしていました。

平成8年2月、択一試験の準備を始めたころ、突然、スギ花粉症を発症しました。以降は、花粉症に苦しめられることになります。薬を服用すると眠くなるので、薬は夜寝る前にだけ服用しました。日中は、眠くならない点鼻薬などを使いましたが、効き目がイマイチなので、結局、鼻栓をして、マスクを着用していました。択一試験は短時間で多くの作業量こなさなければならず、花粉症で集中力を欠くともろに影響が出ます。4月末まで花粉症の症状が続くので、平成8年以降はそれまでにも増して択一試験で苦労しました。

平成11年10月に合格し、実務修習地はスギ花粉が飛散していない札幌だったので、平成13年は花粉症にならず、とても爽快でした。東京で弁護士登録するつもりはサラサラなく、地元北海道に戻ることにした理由の一つが、スギ花粉が飛散していないことでした。しかし、旭川で弁護士登録して数年後の5月、シラカバ花粉症を発症してしまいました。このことは、平成18年に独立する際の事務所のネーミングに影響しています。すなわち、法律事務所名は個人名、地名が多いのですが、植物名を拝借することも多く、ぼくもそうしようと思いました。北国らしい名前にしたかったので「すずらん」、旭川市の木である「ナナカマド」等が思い浮かびましたが、すでに、他の事務所で使われていましたし、花の名前を使うことは柄でもないので、やめました。北海道に戻ってきてからもシラカバの花粉症に悩まされていたこともあって「しらかば」を採用することにしました。こうして「しらかば法律事務所」とネーミングしました。