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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第50杯「居酒屋トラベラー」

某紙から「文章を投稿する際の「肩書き」を考えてください」と指示され、前回も書きましたが、葛飾北斎の数ある画号のうち「画狂人」「画狂老人」にあやかり、カレー号として「カレー狂人」、居酒屋号として「ビール狂人」を考案しました。また、趣味である「居酒屋のはしご」を意味する気の利いた号はないかと思案していたところ、「はしご」を横文字で表現することを思いつき、ウオーカー、リピーター、トラベラー等を考案し、この中で語感が気に入った「トラベラー」を採用し、「居酒屋トラベラー」も居酒屋号としました。

ついでに居酒屋トラベラーの心得も考えたので発表します。①居酒屋トラベルには仕事が終わってから出かける。②居酒屋にはバスや電車で訪れる。③お目当ての居酒屋の周辺を散策してみる。この3つです。①本業を疎かにしてはなりません。②路線や時刻表を調べることや、駅やバス停から居酒屋を探すことも居酒屋トラベルの楽しみです。少し迷った方が、見つけて入店した後の一杯が格別なものとなります。③有名店の近くには隠れた良い店があることが多いです。

居酒屋トラベルの実践例。会議終了後、霞ヶ関から丸ノ内線で池袋まで移動し、東武東上線に乗り換え、埼玉県の東松山で下車します。東松山は焼き鳥の街で「東松山焼鳥組合」なる珍しい組織が存在しています。焼き鳥と言いますが、実際は焼きとんで、辛味噌ダレで食するのが東松山流です。元祖の「大松屋」を探し当て入りました。ここでは、酒を頼めば黙っていても豚のカシラ(こめかみの部分)がストップを掛けるまで出てきます。元祖だけあって出色の旨さです。もう一軒「とくのや」に寄った後、東武東上線の小川町まで移動し、JR八高線に乗り換え、群馬県の高崎で下車し、繁華街を散策した後、ラーメン店「有坂」でチャーシューを肴にビールを飲み、上州ラーメン?をいただきました。その後、高崎線で居酒屋の聖地、赤羽に移動して一杯やり、埼京線で宿を取ってある板橋に移動して「明星(あけほし)」という古い店に行きました。昭和20年の終戦後そのままの感じの店。翌朝、朝食は池袋で朝からやっている居酒屋「ふくろ」でとりました。安くて旨い。馬鹿にできない。その後、文京区音羽の鳩山会館を訪れて見学し、昭和政治史に思いをはせた後、蔵前の「杉田」でとんかつを食べて帰りました。