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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第41杯「選挙通」

ぼくは、小学生の時から選挙が大好きであり、選挙権もないのに、選挙期間中(特に旭川市議選の時は選挙カーで街が賑やかになるので、ワクワクした)、選挙カーがやってくると自転車で追いかけてついて行き、政見放送を見て当落予想し、開票速報(情報の正確性でNHKが民放各局より優れていると子どもながらに評価していた)を深夜まで見て当落チェック・政党の獲得議席数をチェックするというヘンな子でした。五十嵐さんが旭川市長を辞めて道知事選に出馬したときは五十嵐さんが堂垣内さんを抑えて当選することを心の底から願いましたが当選できず、子どもながらに悔しい思いをしました。でも、その後、五十嵐さんは衆議院議員となり、細川内閣で入閣し、村山内閣で官房長官まで行きましたので、結果的には知事になれなくて良かったのかなと思います。また、選挙戦では当初不利を伝えられていた横路さんが逆転して道知事に当選したとき、ぼくは高校生で未だ選挙権はありませんでしたが、溜飲を下げる思いで爽快でした。横路さんが弁護士出身だったことが、ぼくが弁護士を目指すきっかけとなり、時間はかかりましたが弁護士になれたので、選挙通もあながち無駄ではなかったと思います。五十嵐さんと横路さんのファンだったので、政党は社会党を応援していました。今の民進党には旧社会党の面影はほとんどなく、オールド社会党ファンのぼくとしては寂しい限りです。社会党ファンでしたが自民党も嫌いではなく、特に田中角栄については良きにつけ悪きにつけ尊敬していました。自民党の議員ならば田中派に入ってバリバリやらないと意味がない、などと考えていました。今の政党は多数派形成の手段にすぎず、これといったポリシーが感じられず、議員さんも自分が当選するために政党に所属しているにすぎない感がありますので、以前より選挙も面白くなくなったと思います。比例代表制を廃止し、全議員、個人を選ぶ形に戻してもらいたいです。選挙区割りは中選挙区制が良かったと思うんだけどなあ。票割りに失敗して大物が落選したり、同じ政党の候補者が共倒れになることがよく見られ、非常に緊張感がありました。上川留萌宗谷地方の旧北海道2区も自民党の現職が必ず1人落選する憂き目に遭っていました。旧京都1区は定数4で共産党の議員が2名当選したことがあり、とても驚きました。