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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第30杯「メモリアルイヤー」

地方裁判所は都府県に1箇所ずつ設置されており、北海道だけ管轄地域の面積が広いことから、札幌、旭川、函館、釧路の4箇所に設置されています。旭川の裁判所は、札幌地方裁判所の支部ではなく、地方裁判所本庁なのです。旭川に裁判所が設置されたのは1900年のことで、札幌地方裁判所管内の旭川区裁判所として設置されました。本庁に格上げになったのは、1916年8月のことで、このときに旭川弁護士会も創立されています。創立時の会員は札幌弁護士会(当時会員30名程度)から登録替えした5名だったと聞いています。旭川弁護士会は今年で創立100周年を迎え、会員も72名になりました。奇しくも旭川が誇る往年の大投手スタルヒンは生誕100年なので、スタルヒン誕生の年に旭川弁護士会も創立されたことになります。ちなみに、ぼくは今年生誕50年、ぼくがよく行く日本百名居酒屋の1つである「独酌三四郎」は開店70周年です。旭川弁護士会では、日本弁護士連合会の定期総会を本年5月27日に開催しました。定期総会は隔年で地方開催されており、地方開催は全国8弁連(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)で持ち回りのため、北海道で開催するのは16年に1回です。北海道には4つの弁護士会があるので、旭川で日弁連の定期総会を開催するのは、計算上は16年×4=64年に1回ということになります。日弁連の定期総会の開催年度が、たまたま旭川弁護士会創立100周年の年だったわけですが、何はともあれ、旭川では最初で最後になるかも知れない日弁連の定期総会を無事開催できました。当日、羽田空港でトラブルがあって、帰りの飛行機が欠航となり、総会出席者のうち相当数が旭川に予定外の宿泊をすることになったようで申し訳なかったですが、旭川のサンロク街はいつもよりは少し賑わっていたと思います。今年の8月21日(日曜日)には「旭川弁護士会創立100周年記念事業」として市民向けの公開講座を開催する予定で、現在、会員総出で準備しています。憲法を題材に市民の皆さんにも興味をもってもらえるようなテーマを模索しています。選挙権が18歳に引き下げになることについても取り上げようと思っています。今年は旭川弁護士会にとって節目の年であり、この地の弁護士がもっと市民に認知されるように活動していこうと思っています。