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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第13杯「旭川弁護士会に登録するとこうなる」

ぼくは、平成13年10月に旭川弁護士会に登録しました。登録手続ですが、旭川弁護士会に入会申し込みをして、旭川弁護士会の常議員会で入会を承認され、さらに日弁連の執行部会議で旭川弁護士会登録を承認されれば、晴れて弁護士登録となります。50万円以上の入会金を取る単位会もありますが、旭川弁護士会の入会金は5万円です。その代わり、自前で弁護士会館を建設・維持している関係で、月々の会費が全国でも最高額の部類です。当時の旭川弁護士会は、ぼくが入会して会員数29名でした。日本全国でも弁護士数は18000人を超える位でした。今では、全国の弁護士数は倍増し、旭川弁護士会も会員数71名で2.5倍になっており、14年しか経っていないのに、隔世の感があります。旭川弁護士会は、昭和63年に2名が登録してから、8年間登録者がおらず、平成8年以降は、コンスタントに登録者があったことから、平成8年以降登録者が実働部隊として会を運営していました。何せ29名しかおりませんから、10票程度まとめれば、何でも決められる状況で、役員人事などは、居酒屋の2階で密談して決めておりました。本業の方では、今思えば、困難案件だが報酬が見込めないため、受け手がいないから、ぼくのところに配点されたと思うのですが、放火罪の否認で知的障害がある被告人や、父親を殺害した少年の事件を、登録後3か月で1人で担当していました。今なら、裁判員裁判で、弁護士複数が選任されるような事件です。担当裁判官が心配して、打ち合わせという形で呼び出してくれて、事件の進め方について指示してくれました(今思えば)。

ぼくは、高校卒業以来、16年ぶりに旭川に戻ってきましたので、サンロク街で飲み歩くのは初めてで、当時月刊誌だった「ASATAN」を参考に、いろいろな店に行きました。タバコの煙が苦手でしたので、酒や肴にこだわっている居酒屋・ビストロ、寿司屋、カクテルバーが中心です。以前に、居酒屋セレクトの方法として、①古いこと、②家族経営であることを基準にしていると書きましたが、寿司屋では、これに加えて、ネタの種類が多いこと、具体的には、「特上」と「並」を注文して、ネタがかぶらないことが大事です。経営に重きを置くと、売れ残らないように売れ筋のネタしか扱わず、コハダ等の手間のかかるネタは扱わなくなり、味も二の次になるからです。