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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第117杯「高校野球ファンと常連校の特徴」

今年も、夏の高校野球を観戦しに甲子園に行きました。初日から3日目までおり、何試合か観戦しました。北北海道代表のクラーク記念国際と前橋商の試合も観戦しており、北北海道代表校の貴重な勝ち試合を観戦することが出来ました。

甲子園で観戦して思ったことは、夏の甲子園をスタンドで観戦する人は、総じて野球好きであり、その人なりの野球観戦の楽しみ方を持っている、よく言えば野球通が多いということです。そして、弱いと思われる方、負けている方を応援しています。大量失点しても、2点返して5点差以内にすれば、まだわからないと本当に思っています。9回5点差でもランナー2人出せば、ワンチャンスあると信じており、高校野球は8,9回が面白いと言い、最後の最後まで試合観戦を楽しむのが特徴です。

甲子園常連校が出場しないと、それはそれで寂しいものですが、常連高でも、善玉・ベビーフェイス的な高校と、悪役・ヒール的役回りの高校とがあるように思います。善玉は人気が高く、勝ち進むと地元以外からも応援される高校です。今年の夏の甲子園で優勝した慶応義塾やハンカチ王子斎藤佑樹を擁して駒大苫小牧の夏の甲子園3連覇を阻止した早稲田実業が代表例です。もっとも善玉だけでは盛り上がりに欠け、悪役がいてこそ盛り上がるというものです。悪役の双璧は仙台育英と明徳義塾でしょう。仙台育英は、不祥事が度々あった上、何年か前の大阪桐蔭戦で明徳義塾の打者と大阪桐蔭一塁手との接触事故でイメージを悪くしてしまいました。明徳義塾は、平成4年夏の甲子園で星稜・松井秀喜に5打席敬遠してから、悪役的立場になったように思います。善玉に星稜も入ると思います。星稜は、昭和54年夏の箕島戦で延長18回で敗れたものの、優勝した箕島を延長で2度リードして追い詰めて名をあげてから、前記明徳義塾戦、夏の甲子園準優勝2回、第100回大会での松井秀喜の始球式、始球式直後の試合に登場する等、夏の甲子園で重要な役割を果たしているからです。駒大苫小牧は、平成16年に北海道に深紅の大優勝旗を持ち帰ったことで一躍、善玉的位置づけとなりましたが、翌年も優勝した以降は、不祥事が発覚してイメージがダウンし、平成18年の早稲田実業との決勝戦では、悪役的な位置づけとなってしまいました。今年の慶應義塾と仙台育英の決勝戦を観ていて、平成18年の決勝戦を思い出しました。