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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第106杯「貧乏性」

ぼくは、人生で最も貴重な時間である大学卒業後の10年間を、司法試験受験生として過ごしました。長いこと受験生として生活し、お金に余裕のない生活をしたので、すっかり、貧乏性になってしまいました。今でもソーセージの茹で汁でスープを作ったり、ダイコンの葉や皮で漬物を作るなど、良く言えば食材を無駄にせず、悪く言えばケチくさく生活しています。でも、美味しいものを食べ、酒を飲むことが大好きなので、お金をかけずに美食することに精を出すようになり、その結果、自分で野菜を栽培し、自分で料理するようになりました。食材と調味料が良ければ味は何とかなり、割高になっても知れているので、そこにはこだわることにしています。

醤油やみそは和歌山県等から取り寄せたり、出張ついでにご当地のものを購入します。魚醤は独特の風味があり、使用するとガラリと味が変わるので、日本各地のもの、韓国や東南アジアのものを収集しています。東南アジアの魚醤はエスニック料理には必須です。香草や唐辛子は自分で栽培し、自分で乾燥させたり、塩漬けにしたものを使っています。

米は旭川近郊の農家さんから直接購入しています。少し虫食いがありますが、低農薬の証です。寿司を握ることは、うまくできませんが、押し型を使っての押し寿司はできます。鹿児島の黒酢を使って、酢飯やしめ鯖を作ります。ホームベーカリーを活用してパンを焼いたり、ピザの生地を作ります。その際、自分で栽培したバジルを投入します。小麦粉も道の駅などで北海道産のものを購入していますが、パンに関しては日清製粉のスーパーカメリヤの方が食感・食味の良いものができると感じています。栽培したキュウリでオイキムチ、ダイコンでカクテキを作ります。韓国産のコチュジャンと醬油(魚醤)を使うのがコツです。100円ショップで購入した塩昆布や乾燥ニンニクを混ぜれば簡単にできます。黒酢を使って酢のもの、ピクルスも作ります。なお、柑橘類は農薬のことを考え、高いですが国産のものを購入しています。

酒も各地に出張に行った際や、催し物が開催されたときに購入する上、ぼくが酒好きなことを知っている人がくれるので、かなりの量があります。また、醸造酒の保存には気を使っており、ワインセラーで保存しています。

貧乏性には貧乏性の使い道があり、貧乏性であることを楽しんで生活をしています。