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世論遊論 『酒と泪と男と司法試験』

第105杯「長い夏」

令和4年7月24日は北北海道大会の決勝戦で、旭川東は昭和44年以来53年ぶり11回目の決勝進出です。これまでの10回は全て敗れており、甲子園出場経験がない高校では全国最多です。ちなみに旧制旭川中学時代、スタルヒンを擁して昭和8年と昭和9年に決勝戦に進出し、北海中学、札幌商業にそれぞれ敗れています。旧制中学は5年制でしたので、当時中学3年のスタルヒンにはあと2回チャンスがありましたが、昭和9年11月に巨人に引き抜かれて旭川中学を中退しています。

旭川東は昭和45年以降は昭和59年と昭和62年に北北海道大会でベスト4に進出したのが最高で、平成は低迷し、22年前の平成12年に1勝したのみです。次の1勝は22年後、ベスト4は35年後と考えると、ぼくはそれぞれ78歳、91歳となっており、この世にいない可能性もあります。決勝進出に至っては53年後で、ぼくは109歳ですから、日本最高齢まで生きなければなりません。そう考えると、旭川東の決勝進出は、ぼくが生きているうちにはもうないと考えた方がよく、必ず観に行かないと一生後悔すると思いました。同日は息子が通っている札幌南高で保護者面談が予定されていましたが、母校の決勝応援を優先し、札幌には行かないことを決意しました。

決勝の相手は旭川大学高校です。1回裏に3点先行され、その後は8回表まで両校無得点でした。8回表に投手に代打を送り、代打の選手がセカンドに入り、セカンドがショート、ショートがリリーフしました。結果、打ち込まれて4点を追加されましたが、これは仕方がないと思います。セカンドに入った選手は次年度の主将でしょう。経験を積む必要があります。リリーフしたショートは今年の主将ですから、途中交代させるわけにはいきません。9回表、2アウトから5番のセンター前タイムリーで1点返しました。まさに意地の1点。感動しました。そして、ゲームセット。敗戦は残念でしたが、良いものを見せてもらいました。保護者面談ですが、負けて我に返り、少し遅れましたが札幌まで保護者面談に行きました。帰って来てから、東高同期の友人と1杯やりました。

今年の夏は、は旭川東の快進撃で始まり、甲子園では旭川大高が大阪桐蔭を相手に大善戦、8月末に北海道弁連大会、旭川東高同窓会がそれぞれ3年ぶりに開催され、9月末に日弁連人権大会が旭川市で開催されます。長い夏はまだ続きます。