『フェルソン読める!胸部X線写真』を読んでみる



『フェルソン』は有名な胸部X線読影の本。学生時代に買っていたが、このときは1/5ほどを拾い読みしただけだった。このたびは時間があるので通読してみんとす。穴埋めしながら読んでいく本なので、知識確認しやすい。2004年7月の初版第9刷。


■0:序文など

Felsonさんが書いた本だと思うが、謝辞や前書きはGoodmanさんという人が書いている謎。改訂者かな?


■第1章

・PA像、2m。でも胸写でもポータブルだと普通APだな。(p.1)
・あれ、電灯を遠ざけると辺縁が鮮明になるって逆では?
 中指にしても、曲げると太く鮮明になるのでは?ココ、分からん。(p.1)
→あら、良いのか。実際に実験してみるとその通りだ。
 要は次ページにあるように光源に近づくほど大きく不鮮明。フィルムの場合はその逆、ということ。(p.2)
 だから鮮明な写真を取りたければ線源は遠く、フィルムは近くってこと。
・ポータブルだと普通はAP、という記載はこのページにあった。

【まとめ1】管球に遠いほど小さく鮮明。「遠くの管球 細かく鮮明」


・立位の方が肺が広がりやすいというのは、臥位だと消化器やら横隔膜やらが挙上するので肺が広がりにくい
 ためだろうか?(p.2)
・胸膜腔って言葉が気になって調べてみたら、胸腔とはまったく別の言葉か。そういや、そうだっけ…。


・右側面像ではなく左側面像がルーチンなのは、左側面像だと心臓がフィルムに近いために
 心陰影がより鮮明化するためという理解で良いのだろうか。
・p.5の陰影がどこか分からないのだがw 側面図で心臓に思いっきり重なっているところに陰影があるように見える。


・左側面像といえば左をフィルムに、右前斜位といえば右前をフィルムにくっつけて撮影ということ。
・p.10 呼気では心臓が挙上して大きく見える、という説明が分からん。挙上しても大きさは変わらないんじゃね?と思った。
 横隔膜が上がって、それに圧迫されて横方向に心臓が大きくなるから?…そんなわけはないか。


【まとめ2】呼気撮影。横隔膜↑、肺水腫様(心臓でかくて肺白い)。「呼気撮影  ディアフラ上がって肺水腫」


・p.13、p.15の上下写真対比は面白いね。
・気胸のときに呼気撮影が過剰評価ワロス。


・p.18 フォトン→光子。グリッドは散乱X線を減らすが縞を作るので移動させる?
 グリッド関連が全然わからんけど華麗にスルーw
・カセッテの中には増感紙に挟まれたフィルム、だそうな。
※この辺は実際に見て(使って)ないので全くイメージが湧かん。


・p.22 心臓に入った弾丸の破片→透視。なんぞコレwwww


【感想】第1章読むのに1時間ちょいかかったw


■第2章

・断層撮影って名前がなんか古いなw
・縦隔と肺野があるけど2回撮影しているわけではないw

・脂肪―120、水0、筋肉+40HU
 ただコレって水が微妙で血液はHt≒HUなんだよね…。
【まとめ3】空気、脂肪(−120)、水、筋肉(+40)。「空気、脂肪、水、筋、金」


・空気(肺)や骨はMRI、エコーの苦手分野
・p.34 胸水はエコー有用で、心機能はエコーとMRIなのかw。ここはスルー。
・肋骨骨折には両方有用ではない。
・感染した水は不均一化、高エコー化する


・気胸は−1000、正常肺は−800HUなのでCTで一発!
・石灰化横隔膜ってなんぞ?胸膜プラークと鑑別できるものなのか?
 あればアスベストを考えるらしいが…。
・p.36 弁護士ワロス、ただ私の出身校的には(c)の妊婦が正解の問題だ。


【感想】1時間弱、目新しい内容は無かったな。


■第3章

・読影法の章。
・p.40のIIIとIVって微妙じゃね?IVは右傍気管線かと思ったw。まぁスルーで。


・p.43は久しぶりの真面目な胸部X線読影だ。個人的に、ここはポイント4つ
(1)上行大動脈→大動脈弓→下行大動脈の流れ
(2)肺動脈の流れ。(1)と下で交差する感じ。
(3)奇静脈の流れ
(4)上大静脈、気管、食道(←潰れてるが)
の関連を脳内にインプットして自力で絵を描けるようにしとけば楽なのだった。


・系統読影、felson流は腹→骨→縦隔→肺野。肺野が最後なのはどこも一緒か。
・肝臓はつねに見え、脾臓も認められる頻度が高いって本当?
 これまで腹部は横隔膜と胃泡、free air程度のcheckだったぞw


・前部肋骨と後部肋骨の区別が苦手だw
 そもそもPAだと前部肋骨のほうがフィルムに近いのに、何で後部肋骨のほうが大抵くっきり写ってるんだ?
 (後で思ったが、胸骨がはっきり映らないことも不思議だ)
 外側で下がっているのが後部肋骨というのは良いが、
 内側で下がっているのが前部肋骨というのは?これはレベルによるのではないか?
 …と思ったのだが、そうでもないか。肋骨は椎骨から出たらずっと下向きってイメージか。
・一案だが、第1前肋骨の小さなカーブの程度を覚えておいて、後は濃いめが後部肋骨、肋骨はどんどん下へと覚えておくか。
 ECG装着時に鎖骨と第1肋骨が重なっていると考えること、第2肋骨が胸骨角につくことも参考になるか?
【まとめ4】「肋骨は 後ろが濃くて 下に行く」(いいのか、こんなんでw)


・p.48 これは酷い使いまわしだw


・p.54 「細葉acinus」が数個集まって、機能+肉眼上の基本単位「二次小葉」。
 この話を聞くと、いつも『それなら細葉を基本単位にしても良いのでは?』と思ってしまうw


・p.54 出ました、肺の化け物「肺胞性病変」と「間質性病変」。調べれば調べるほど思うのだが…
 これって区別できないし、実際の診断・治療的にも区別する必要無いんじゃないの?(…暴論か?)


・p.54 間質性病変だと間質の肥厚は目立つが、肺胞内に病変は無いので肺の含気は保たれるとのこと。
 でも間質性肺炎といえば%VCが落ちる代表疾患。%VCが落ちるってことは肺の含気は落ちてるよな?w
 意味分からんぞw


・血管は末梢1/3では細すぎて見えないよ。
・p.58 肺紋理って言葉がいきなり出てきている。この言葉の正確な定義を忘れていたのでググったw
 捉え方がサイトによって微妙に違っているw
 「肺野の樹枝状構造で、普通は気管支は見えないので肺血管影」という説明が一番適切だと感じた。
 Felsonでは間質性病変で肺紋理"肥厚"、肺胞性病変では肺紋理が不明瞭化と言っていて意味わかんなくなってきた。
 これまで自分は「肺紋理?増強してたらうっ血する疾患で、無くなったら気胸だろ?でも元々末梢1/3は見えねーよな?」
 くらいの考えで、肺胞性と間質性の区別という観点で肺紋理を考えたことは一度も無かった。


乳房切除後で片側の透過性亢進!これは分からんかった。


【感想】系統だって読影する章だったが、後半の肺胞性、間質性の話から理解が怪しいまま(というか放棄w)
    この章は学生時代に読んだ形跡があった。結構くだらない(基本的とも言う)ところに下線が引いてあって泣ける。
    学生時にこういう本を熟読するよりも、臨床で(出来れば放射線科で)一枚図でなくクルクルマウスでガンガン訓練を積んだほうが効率良いってことだろう。
    やはり学生のときは勉強しないで遊びましょう、というのが結論w



■第4章

・肺葉解剖。
・葉間裂。X線に平行なら1mm以下でも見える説明がいまいち分からん。
 別にX線に平行でなくても、特定方向には1mm以上になるから見えてもおかしくない気がする。

【まとめ5】major fissureは側面像で斜めに走る。minorは正面・側面両方で水平やや下向き
 minor fissureと共に、走行をイメージできるように。横隔膜の前側。
 左右major fissureの区別はminor fissureとの交点があるか、横隔膜の高さなどで。
 溝に水が入ると肥厚して見える。

・下葉の上縁は大動脈弓レベル。次章でもS6の位置が高いことで再確認できる。
 p.65 major fissureの点線がminorのそれより頭側にあることに注意。

・副葉間裂3つ。意識したことなかった。5%以下。
(1)奇静脈裂、(2)上副葉間裂:minor fissureの子分みたいな感じ。でも下葉。(3)下副葉間裂


【感想】 この章は最後のページの復習だけやれば良いかんじ。



■第5章

・肺区域解剖。何度覚えても数カ月後には忘れている肺区域だw 肝区域も然り。
 別に学生じゃないんだから、必要になったら図で確認すれば良いだけだが。
・章を普通に読むよりも、章末のページを読んでからその章を読んだほうが効率良くね?と気づいた。


・肺区域って日米で番付違うのか?#3が前なのは世界共通だと思っていた。
・この本では番号ではなく解剖学的名称をメインで使ってるので分かりずらいw


・#2が随分高い位置にまで上がってるのに対して、#3は帯状に前に伸びてる。
 だから二次結核で多いのが#1と#2。
・「上下葉区」という名前だけあって、#6の側面像がめちゃ高い。#4,#5よりも高い。
・お雛祭りの「7・5・3」が前側にある肺区域。心臓のため左肺に #7が無いことからもイメージ。
・内側肺底区と外側肺底区、前肺底区と後肺底区が各々ナナメの関係なのかw
 major fissureと接するのは#7と#8。
・誤嚥しやすいfloat「2・6・10」武藤さん誤嚥、と昔に語呂を作った。


【感想】 この章も最後のページの復習だけやれば良いかんじ。飽きてきたぞー!



■第6章

・シルエットサイン。この章と次の章は学生時代に読んだので軽くやる。

・空気の吸収度だった肺(に限らなくても良いのだが)に病変が生じると、そこに接していた(筋肉・水濃度などの)組織の輪郭が見えなくなる。
 濃度が同じものが隣接したら境界が分からねーじゃん!というもの。
 心臓の右縁が見えなくなる→右中葉#S5
 心臓の左縁が見えなくなる→舌区#S5
 横隔膜が見えなくなる→下葉
 下行大動脈が見えなくなる→左下葉
 心臓右上方、気管右縁が見えなくなる→右上葉
 左房、大動脈弓、前中縦隔が見えなくなる→左上葉etc...
 これがシルエットサイン。おのおのの文の逆は真ではない。
 「見えなくなる」のを陽性とするのは他のサインと異なる点だが、陽性だと異常を考えるという点では同じ。


・p.90 のモデルはもっと図を呈示しないと分かりずらいなw


・下行大動脈が見えなくなる→左下葉 or 後方の胸膜腔 or 後縦隔の病変というのがより正しい。

・脊椎見えなきゃ露出不足。
・左横隔膜の前部は心臓のために見えない。

・p.102 肺尖後区、左舌区って言葉あるの?


【感想】 つべこべ言わずにCTを撮れ。



■第7章

・エアブロンコグラム。この章も学生時代に読んだので軽くやる。

・肺野に見られる分枝状構造はすべて肺血管であり、気管支ではない。
・気管支が見えない理由
 壁が薄いため、内部が空気でこれが肺胞に囲まれているため
・だから気管支内(肺胞内に非ず)の空気像(エアブロンコグラム)があれば異常。
・空気の中では、空気は見えずに水は見える。→気管支は見えず、血管は見える。これが通常時の肺。
 水の中では、空気は見えるが水は見えない。→エアブロンコグラム


・エアブロンコグラムが認められる条件として
(1)気管支内に空気が入っていること
(2)気管支周囲が水濃度であること
が求められる。ゆえに
(1−1×)気管支内部が分泌物で満たされる場合→肺炎、全体がコンソリデーション
(1−2×)気管支が虚脱して空気がない場合→癌による気管支閉塞、喘息
コンソリデーションの程度によってエアブロンコグラムの有無が変わる。気管支に空気は入っている、閉塞しきってはしいない。


・集束して見えるエアブロンコグラムは非閉塞性の無気肺を示唆する。って画像が悪すぎてワカンネw
・p.116の問2がいまいち分からんのだがスルーw


【感想】 ストローの実験をわざわざ載せるところが面白いと思う。お勧めの章。


■第8章

・無気肺が軽度で、虚脱collapseが高度らしい。
・ぶっちゃけCTだとアテなのか胸膜肥厚なのか判断つかん場合も多くね?
・無気肺の4種類。閉塞部より遠位の肺は虚脱する吸収性無気肺。吸収性ってより閉塞性って名前のほうが適切じゃね?
・気胸・胸水による受動性無気肺。これも受動ってより圧迫とか呼んだ方が…。まあ呼び方はどうでもいいですわ。
・肺の線維化で瘢痕性無気肺。Tbなど。
・サーファクタント関連の癒着性無気肺。ARDSなど。

・無気肺を画像上診断してその原因を探るのは分かるが、わざわざ上記4種類のどれかを当てるゲームはどうでも良くね?w


無気肺だと葉間裂や肺門、横隔膜、縦隔etc..がその向きに変位するのが大事な所見
 葉間裂の変位が直接所見で、肺門etc..の変位は間接所見とこの本では分類されている。
 中葉・舌区の無気肺では肺門位置は変わらないことが多い。
・血管や気管支の集束が見えることも。
・虚脱肺の濃度上昇、代償性過膨張による透過性亢進。


・中葉、舌区の無気肺は側面像で分かりやすい。p.125の図がまさに。
・中葉症候群。中葉の無気肺が長引くのは、上葉と下葉の過膨張の肺に圧排されやすいという理由もある。

・どこが無気肺になろうが内側に虚脱する。当たり前?
・図8-14Bで気管が右に変位してるのが謎なのだが…。


・p.136 確かにエアブロンコグラムは認められないが、粘液栓が存在するとまでは言えないのでは?
・縦隔のシルエットサインについてもどうだろう?


【感想】 なんか中だるみ…。各肺葉が無気肺をきたしたときの模式図が欲しくなった。
     臨床的には肺野の透過性が低下する病態はいくらでもあるのであり、知りたいのは
     それが無気肺と言って良いのかどうなのか
     という点だと思う。
     発熱がなくて肺門や葉間裂の変位があり割と均一な透過性低下が認められた場合、
     何割ほどが無気肺になるのか?というのは、当然ながらこの本では分からなかった。

     なお、円形無気肺の記述はなし。


■第9章

・間質が肥厚か菲薄か、肺胞内は液体か、限局か、急性か慢性かで2^4通りという捉え方は面白い。
・正常なXpで観察可能な間質は、基本的には分枝する肺血管。

・p.140が本書の1つのポイントかと。
(1)間質の肥厚。びまん性だと線状網状影
(2)間質の肥厚。散在性だと微小結節像
(3)肺胞性病変。間質にかかわらずベタっと不透過
言い切りよった。間質性だとスカスカで肺胞性だとベッタリという印象。


・p.141 では第3章でワカラネーと言った事項が再掲されている。すなわち
 びまん性の間質性肺疾患では肺紋理が増強、肺野の含気が増加するという点。p.156にも記載あり。


・肺紋理が明瞭で歪みがある状態、肺紋理が不明瞭で歪みがない状態、ともにイメージが湧かない。
 絵も図も全く無いんだもの。なのでスルーw
 →と思ったら、次ページp.144の図5と図6で分かりやすかったw

・慢性のびまん性間質性肺疾患は、間質性陰影が明瞭で歪んでいる。"歪んだ陰影"って?

・3cm腫瘤←→結節
・乾酪→(治癒)肉芽→しばしば石灰化。Tbやヒストプラズマで。

・横隔膜は正常では第9〜10背側肋骨って、わざわざ数えることは滅多に無くないか?
 あと肋骨を目安にするよりも椎体を目安にしたほうが…って見えずらいか。
・胸骨の突出って見て分かるんか?

・間質性肺疾患ではシルエットサイン、エアブロンコグラムともに認められない。


【感想】 肺胞性と間質性の区別は難しいw。なお、GGOについての記載は一切なし。


■第10章

・縦隔の章。
・右房と左室が同じ高さだね。
・胸骨後腔が明るいとは?そしてバッファロー?なんだこれww ⇒ p.164に記載あり。「明るい」とは黒いこと。この表現ヤメロw

・縦隔病変があると肺と縦隔の境界が明瞭になる。
 理由としては壁側胸膜が肺に対して凸になるから。これって理由になるような、ならないような。

気管前方-心臓後方の線と、椎骨1cm後ろの線で縦隔を3分割する
・中縦隔の病変の多くはリンパ節由来。
・p.168 ニボーがあるからって、即それが食道病変ってのは安易では?
・おいおい、p.166 で下行大動脈を中縦隔と言っておきながら p.168 では後縦隔かよ。Felsonしっかりしろ。
 下行大動脈は通常椎体に重なってみえる。だからFelsonの分類では蛇行次第で中・後縦隔どちらもありうる。
・大動脈弓の内膜石灰化や蛇行している下行大動脈。

【感想】 縦隔の病変は胸写だけだとあまり詳しくは分からないよね。


■第11章

・胸膜腔と胸膜外腔。ほぼ胸水と気胸の章。
・胸膜腔は臓側胸膜と壁側胸膜の間。胸膜外腔は潜在的空間で、壁側胸膜と胸壁との間。
・肋骨横隔膜角で一番深い部分は背側。側面Xpを見れば一発で分かる。

・私はCPA dull の一言で片づけていたが、ここでは詳しく半月面形成と言っている。
・側面像の方が胸水は分かりやすい。major fissureの肥厚も見えやすいし。
・胸水が分かるのは少なくとも 立位側面50cc、立位正面150cc、仰臥位:数百cc以上。
・肺下胸水によって横隔膜が挙上しているように見える。胃泡徴候は区別の目安の一つ。
・横隔膜頂部は鎖骨中線上。肺下胸水による横隔膜頂部の側方移動。

・white lung→コンソリ、無気肺(縦隔は病変の方向)、胸水(縦隔は病変と逆)
・被包化胸水は体位で移動しない。
・葉間裂内の限局性液体貯→偽腫瘍はしばしばレンズ状。pseudotumor, vanishing tumor。このへんは難しい。

・気胸での臓側胸膜の白い線。
・p.190 L8って胸膜腔ではなく胸腔なのか。

・p.192 緊張性気胸。気胸の特徴なのか緊張性気胸の特徴なのか今一つハッキリせん記述だな。
 肺の虚脱自体は普通の気胸でも起こるだろ。
・そもそも緊張性気胸の定義自体が本によってまちまちなんだよな…。
 胸腔内圧↑すれば循環障害が起こるし、縦隔変位と横隔膜平低化も起こると。どれ定義にしても似たようなもんか…。

・水気胸ってはじめて聞いた。血気胸?側面像で境界面が見える。

・胸膜外腔。胸膜外腔の病変かそうでないか(被包化胸水など)を区別するのはほぼ無理。
・胸膜外腔の病変はほとんどが肋骨病変。

【感想】 章末のまとめページがこの章もいい感じ。


■第12章

・やってきました最終章。心臓じゃ!
・ありゃ、左2弓って肺動脈幹だったっけ。忘れてたw
左3弓は普通内に凸になり、肺野に張り出さない

右心室は正面像では辺縁を形成しない
・図12−1Aは分かりやすいね。

・CTRより、心臓の横幅が以前より1cm大きくなっているほうが鋭敏な指標となる。
・心拡大か心嚢液貯留かの区別は不可。

・右心系の拡大は左心系の拡大より難しい。
胸骨下1/3に接していたのが、拡大によって下1/2になる
・↑胸骨の範囲が分かりにくいだけに微妙だな。でもコレって循内ポリクリで基本って言われた。
・椎体から少しだけはみ出ていたものが、もっとはみ出るようになる

左心圧上昇によるCephalization
・p.206 肺血管陰影が不明瞭化し間質陰影が明瞭化?いまいち分からんな。
・KerleyB line→間質の浮腫。
Cephalization→間質性肺水腫(乾性ラ音)→肺胞性肺水腫(湿性ラ音)
・この本では肺浮腫と肺水腫を同義で使ってるように見える。

・仰臥位ではCTRを測っても意味がない。ま、某科ではそれでも意味があるって言っていたが。

・p.121 CVは入りすぎでマーゲンは先端が分からないように見えるぞw

【感想】 この章だけ章末が"復習"じゃなくて"bonus section"になっている。
     この章は相当分かりやすかった。


■クイズの章

・1:ニップルマーカー初めて見た。右肩が無い!っていきなり骨肉腫かい!
・2:画質が悪すぎてair-fluid levelに見えないぞw、てんかんで誤嚥ってこれまた想像力が凄い
・3:問4分からん。
・4:線状の黒い帯で縦隔気腫。
・5:肺血管陰影不変で心陰影拡大→心嚢液のパターン
・6:むずーい
・7:鎖骨の位置がやたら低くないか?これもむずい。エアブロンコグラム見えないし。
・8:こんなに葉間胸膜が肥厚してるのは初めて見た。
・9:載せてる写真間違ってるんじゃないか?と暫く悩んだが、問4まで読んでやっと意味が分かったwフェルソン遊びすぎww
・10:気管の変位が凄い。




■感想


・「相手が弁護士でも放射線防護を考えなければならない」「整形外科医は写真の半分を無くしている」「楽観論者は幸福で悲観論者は正しいk」「カメのXp」といった遊びにニヤリとさせられる。

・浸潤影、consolidation、infiltartionといった言葉の説明は見当たらない。スリガラス陰影、びまん性粒状陰影、急性喉頭蓋炎については記載なし。横隔膜の辺縁は脂肪?のためシルエットサインを評価する対象にならない云々もなし。

・シルエットサイン、エアブロンコグラム、無気肺に各1章ずつ取っているのが特徴か。本当に基本となるtopicsを丁寧に扱っている本だなぁ、という印象を持った。